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MOK_oketohisyaku_TP_V冠婚葬祭による出費は誰しもがあるものです。

生活保護を受給している方にとってこれらのイベントは非常に金銭的に苦しいものです。

受給者の中には、毎月積み立てを行い、冠婚葬祭や急な出費に備えている方もいらっしゃいます。

しかし、多くの方は、生活費がカツカツで貯金なんてとてもできないという状況です。

葬儀に参加したいのに、金銭的に出席することを諦めているという方は非常に多いのではないでしょうか。

しかし、そんな方は諦める前にこの記事を読みましょう。

状況次第では葬儀出席のための交通費が支給される場合があります。

 

なお、自身が葬儀を行う場合の葬祭扶助については以下の記事を参考にしてください。

>>生活保護受給中に死亡するとどうなるの?葬儀の金額や形式は?

1 生活保護で葬儀出席への交通費が支給される条件

生活保護法は、局長通知第7-2「移送費」という項目で、葬儀のための交通費が支給できることを明示しています。

交通費が支給される条件は、配偶者か、3親等以内の血族、または2親等以内の姻族の葬儀の場合です。

具体的に言うと、

配偶者

3親等以内の血族・・・父母、祖父母、曾祖父母、伯父叔母、甥姪、兄弟姉妹、子、孫、ひ孫

2親等以内の姻族・・・配偶者の父母祖父母、配偶者の父母の兄弟姉妹、子の配偶者、孫の配偶者

を指します。

 

上記の人の葬儀で、以下の3つの条件のいずれかに該当する場合で役所が認める場合に交通費が支給されます。

① 葬儀に参加する場合

② 他に引き取り人の無い遺体、遺骨を引き取りに行く場合

③ 引き取り人の無い遺骨を納めに行く場合

②、③の場合、あなた以外に、遺骨の引き取り人や、納骨人がいる時は交通費が支給されません。

2 葬儀の交通費を申請する場合の手続き

交通費の申請を行う場合、事前にケースワーカーに相談が必須です。

事後の報告になった場合、交通費が支給できない場合もあるため注意が必要です。

ただし、土日祝日を挟む場合で、役所に報告を行っている時間的余裕が無い場合は、事後の報告でやむを得ないものとして扱われる場合があります。

この場合も週明けに速やかにケースワーカーに報告を行いましょう。

 

公共交通機関を利用した場合は必ず領収書を後ほど提出しましょう。

また、実際に葬儀に参加したことが分かる「礼状」等があれば証明のため保管しておきましょう。

納骨や、遺骨の引き取りに行く場合も同様に、証明が可能な書類があれば必ず保管しましょう。

交通費に上限額はありませんが、経済的で合理的な方法であることが求められます。

合理的と判断された場合は、新幹線や飛行機の代金が認められる場合もあります。

事前にケースワーカーと良く相談の上、利用する経路を決めましょう。

3 親族が危篤の場合に、会いに行くための交通費は?

生活保護手帳局長通知第7-2「移送費」の項目には、親族が危篤の場合にも交通費を支給できることを明示しています。

親族の範囲は、葬儀の時と同様で、

配偶者、3親等以内の親族、2親等以内の姻族が危篤の場合に限ります。

危篤であることの証明は、ケースワーカーが病院に電話確認を行うため、偽って交通費を受給することはできません。

葬儀の際と同様に、危篤の場合の交通費についてもケースワーカーへの事前相談が必須です。

こちらの交通費も上限はありませんが、経済的かつ合理的な方法で移動を行いましょう。

また、危篤から回復後、再度危篤となった場合、交通費は危篤の度に支給されます。

その度にケースワーカーへ相談を行いましょう。

4 葬儀の香典のお話

生活保護を受けている方から時々質問されることがあるのですが、葬儀の際の香典は生活保護費から支給がされません。

香典を渡さないことはマナー違反だと良く言われますが、これは気持ちの問題なので、あなたの懐事情によって、渡す渡さないを決めましょう。

また、あなたが葬儀を執り行った際に貰える香典について、収入認定がされるのかという議論があります。

これについては社会通念上やむを得ないと認められた場合は収入の対象外となります。

5 結婚式へ参加するための祝儀や交通費は?

結婚式参加の交通費についても支給はされません。

死者との別れである葬儀とは違い、結婚式は窮迫した行事ではありません。

また、結婚式に参加ができなくてもお祝いの仕方は他にたくさんあります。

さらに、結婚式への祝儀がもし支給されるのであれば、他人のお祝い事を税金で賄うことにつながります。

そのため、生活保護の制度上、結婚式について支給される費用は一切ありません。

ただし、生活保護手帳の中で唯一「結婚」に関して書かれた項目があります。

それが、自分が結婚した場合のご祝儀の収入認定です。

あなたがもし結婚をして、親戚等から結婚祝い金を渡された場合、そのお金については、社会通念上やむを得ないものに限り収入認定がされません。

社会通念上やむを得ないものとは、例えば結婚後の生活準備のための費用に充てる場合等が考えられます。

ただし、この場合、収入認定がされないだけで、収入の申告は行う必要はありますので注意が必要です。

いかがでしたでしょうか。

葬儀や親族の危篤はいつ起こるかが予想できない場合が多々あります。

交通費については保護費で支給されますが、香典については支給がありません。

香典無しでは出席者から冷たい目をされるかと思われますので、やはり日ごろから少しでも貯金を行うことをお勧めします。

なお、生活保護と貯金の関係については以下の記事も参考にしてください。

>>生活保護でも貯金はできる?その条件と基準

それでは本日は以上となります。

筆者:ねこ忍者
東京在住
生活保護法の研究をしています。
昨年に社会保障関係のNPOを設立し、日々奮闘しております。
生活保護制度について考え、皆さんの役に立てる記事の更新に努めます。

 

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