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生活保護を受給していると、ケースワーカーから「働きなさい!」と就労指導をされることがあります。

生活保護制度には、能力の活用という要件があり、自身の能力を最大限有効に活用する義務が生じます。

就労指導は全世帯一律に指導が行われるわけではなく、ある一定の基準に基づいて行われています。

本日は就労指導が行われる人、行われない人の違いについて説明したいと思います。

就労指導が行われる4つの判断基準とは?

ケースワーカーが就労指導を行うかどうかの判断基準は大きく分けて4つあります。

1 年齢による基準

2 病状や障害から見て働くことができるか

3 あなたのこれまでの職歴

4 あなたの主張はどうか

これら4つの判断基準を総合的に考慮して、あなたに就労指導を行うか否かが決定されます。

それでは一つずつ詳しく説明していきます。

1 年齢による基準

生活保護を受給していて、就労指導されるかどうかには年齢の要件が深く関係します。

90歳を超える老人や、14歳の中学生に「働きなさい!」と指導することが、現実的でないことは誰にでもわかるかと思われます。

就労指導される年齢のことを「稼働年齢層」と呼びます。

生活保護制度上の稼働年齢は中学卒業から64歳までの年齢を言います。

ただし、高校生の場合、就労指導をされるのは定時制や通信制の学校に通っている高校生に限られます。

定時制や通信制の高校は、全日制に比べて日中の活動が制限されないことがから、就労指導をされることとなります。

また、65歳を超えると企業が従業員の採用を行っていない場合がほとんどです。

そのことから64歳までの人が就労指導の対象となります。

2 病状や障害から見て働くことができるか

さて、あなたが稼働年齢に該当する場合、次にケースワーカーが調査するのは、あなたの病状や障害についてです。

病状の調査は主治医に「病状照会書」「受療状況照会書」などと言われる書類を記入してもらい確認されます。

病状照会は、医師の医学的な見地から、あなたが就労可能かどうかを判断するためにとり行われます。

あなたがいかに今の病気で働けないと主張しても、医師からの回答が「肉体労働可能」であれば、就労指導が適用されます。

逆に、あなたが「働きたい!」と思っていても、医師の回答が「稼働不可能」という回答であれば、療養に専念するように指導される場合もあります。

病状照会を行う場合、どの程度の就労が可能かについても調査されることとなります。

例えば、

① 肉体労働可能

② 軽労働可能

③ 事務作業のみ可能

④ 家事労働可能

⑤ 稼働不可能

等といった項目が書類にあり、医師があなたの就労可能なレベルを選択します。

①~③にチェックが付けられると就労指導対象の世帯とみなされ、そのレベルに応じて就労指導が行われることとなります。

 

しかし、昨今の精神科等では、患者の増加に伴い、一人当たりの診察時間を極端に短くする病院が多くあります。

医師もあなたの病気について深く考えもせず、薬だけを出している場合が本当に多いのが現状です。

そのような現状では、役所が医師に書類を出しても、まともな回答が返ってこない場合もあります。

そうならないためにも、日頃から信頼できる医師と病気について深く話し合いをしておきましょう。

3 あなたのこれまでの職歴はどうか

あなたのこれまでの職歴についても就労指導を行うにあたり、重要視される項目の一つです。

例えば、 前項で「事務のみ可能」と医師が回答していたとしましょう。

あなたがこれまで関わってきた仕事が土木作業等の肉体系の仕事の場合、事務をいきなりやる事は難しいでしょう。

特に昨今の事務はワードやエクセルができないと仕事にならないといってよいくらいです。

今までパソコンを触ったことが無い人に、「事務仕事を探しなさい」と指導することは現実的ではありません。

そのようなことから、あなたのこれまでの職歴についても就労指導を行うかどうかの判断基準となります。

4 あなたの主張がどうか

年齢や病状だけではなく、あなたが今後どうしたいのかということも、就労指導を行うかどうかの判断基準となります。

結局、あなたが現状で働くことができるかは、一番にあなたがどう思っているかによる部分が大きな要素となります。

ケースワーカーがいくら頑張って就労指導しても、あなたに働く気がこれっぽっちも無ければ仕事に結びつく可能性は0ですよね。

ただし、あなたの主張が正当なものではなく、反社会的な主張である場合、残念ながら生活保護が廃止となる場合もありますので注意しましょう。

いかがでしたでしょうか。

最近では、ケースワーカーとは別に「就労指導員」や「就労相談員」といわれる就労についての専門家を配置し、分業を行う先進的な役所も増えました。

働ける方については、そういった制度を有効に利用し、自身の能力を活用できるように努めましょう。

それでは本日は以上となります。

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