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皆さんは、生活保護が子どもに移る「負の連鎖」という言葉をご存知でしょうか。

ある大学の教授が調べた統計によると、現在生活保護を受給している人の出身世帯も生活保護を受けている確率は4割であったとのことです。

生活保護は親から子へ連鎖する確率が高いのですが、その連鎖を断ち切る唯一の方法があります。

それは子どもに適切な教育を受けさせ、親がその成長を見守り、間違った道に行こうとした時は正してやることです。

生活保護を受給していると教育扶助という、小中学生を対象とした保護費を受給することができます。

本日は教育扶助について詳しくまとめていこうと思います。

1 教育扶助とは

教育扶助とは、小中学生を対象とし、憲法26条が保障する、教育を受ける権利を実現するための扶助です。

教育扶助を受ける条件はたった一つ、

現に通学を行っている小中学生が世帯に存在することです。

つまり、不登校の子どもがいる世帯には教育扶助の支給はありません。

教育扶助の基本的な扶助の種類と、金額は以下のとおりです。

小学生 中学生
①基準額 2,210円 4,290円
②学級費 700円以内 790円以内
③学習支援費 2,630円 4,450円
合計月額 5,540円 9,530円

基本的な教育扶助は、以上の3つの費用が毎月支給されます。

①の基準額は、小中学校に通うことで必然的に必要な消耗品等の購入に充てるために支給されます。

例えば、鉛筆や消しゴム、ノート等の購入費や、学校で遊ぶことですり減りやすい靴や服の購入費も基準額に含みます。

昔の貧乏小学生のように、めちゃくちゃに短い鉛筆を使ったり、ぼろぼろの服を着て他の生徒からいじめられることを基準額が防ぎます。

②の学級費は、児童会費や生徒会費、PTA会費が必要な場合に支給される金額となります。

こちらについては上記の表の金額が上限額となり、会費の実額が支給されます。

ただし、こちらについては、一律に上限額で支給を行っている自治体が多いようです。

③の学習支援費とは、学習参考書の購入や課外活動等に要する費用のために支給される扶助です。なお、塾に通う費用については、学習支援費の中に入っています。

ただし、自治体によっては自立支援事業等で、個別に塾代を支給している場合がありますので、ケースワーカーに相談を行いましょう。

2 給食費はどうなるの?

給食費についても掛かった全額の扶助を受けることができます。つまり、給食についてはタダ飯が食べられるというわけです。

支払いについては、学校長払いといって、福祉事務所が直接学校へ支払う場合が多いようです。

ただし、保護を受ける前から滞納している給食費については免除となることはありません。

分割でも良いので必ず支払いを行うようにしましょう。

3 クラブ活動に掛かる費用はどうする?

クラブ活動をしていると、ユニフォームや練習用の機材等、高額な初期費用が必要になります。

また、初期費用だけでなく、球技ならボール等は消耗品であり、都度買い替えが必要になる場合があります。

さらに、大会等で遠征する費用等は遠方になれば非常に高額となって家計にのしかかります。

これらの費用についてはどの様にねん出すれば良いのでしょうか?

実は、クラブ活動に掛かる費用については学習支援費の中に含まれているため、月額の扶助以外は支給されることはありません。

しかし、これでは初期に掛かる費用が払えなくて、そもそも生活保護受給者はクラブ活動をするなってことなのか?と思われる方もいらっしゃるはずです。

実は、この問題を解決する手段が一つだけあります。

4 教育扶助費の一括交付を担当者に相談しましょう

あくまで、ケースワーカーの判断によるのですが、月々にもらえる教育扶助費を1か月にまとめて支給してもらえる場合があります。

それは、学用品、通学用品、クラブ活動の用具を購入するために一時的に多額の経費を必要とする場合です。

この場合、学期内に月々支給される教育扶助を一括で受けられるのです。

1学期は4カ月なので、

小学生の場合5,540円×4カ月=22,160円

中学生の場合9,530円×4カ月=38,120円

が一括で受けられる教育扶助の上限額です。

これなら、ユニフォームや用具の購入の足しになりますね。

教育扶助の一括交付は相談によって初めて受けられる方法です。

必ず前もってケースワーカーに相談を行いましょう。

5 学校への通学費と校外活動参加費

学校への通学が遠方であり、交通費が掛かる場合はその実費が交通費として支給されます。

通学費については、地理的条件または交通事情によりやむを得ず公共交通機関を利用せざるを得ない場合にのみ支給がされます。

歩くことが嫌なのでバスで通学したいとった様な個人的な理由では支給されませんの注意が必要です。

また、教育委員会が行う校外活動(修学旅行を除く)で学校の全校生徒が参加するものについては、校外活動参加費という名目の保護費が支給される場合があります。

こちらについても条件は様々ですので、まずはケースワーカーに相談を行いましょう。

 

いかがでしたでしょうか。

本日は小中学生に支給されうる教育扶助を概ね網羅しました。

特に教育扶助の一括交付については皆さんにとって非常に助かる制度かと思われます。

ぜひ有効に使い、子どもたちの成長の一助としていただけると幸いです。

それでは本日は以上となります。

筆者:ねこ忍者
東京在住
生活保護法の研究をしています。
昨年に社会保障関係のNPOを設立し、日々奮闘しております。
生活保護制度について考え、皆さんの役に立てる記事の更新に努めます。

 

 

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