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生活保護費は我々の血税から賄われています。

その税金が悪意あるものから不正に奪われていることを、

どれだけの人が危機感を持って生活しているのでしょうか。

メディア等で良く不正受給の話題を耳にし、「へー」と思っている方も多いでしょう。

しかし、多くの人はメディアが用いる数字のマジックに騙されているかもしれません。

 

不正受給率は本当に0.5%なのか?

厚生労働省は、平成23年度に生活保護費全体に占める、不正受給金額の割合を0,5%と公表しました。

「なんだ不正受給者数は0.5%なのか。意外と少ないね」

と勘違いされた方はもう少し文章をよく読みましょう。

そう、このデータは、金額ベースの統計であって、どれだけの世帯が不正受給に関わったかではありません。

それでは、不正受給の件数は何件でしょうか。

平成23年の不正受給件数は「平成26年8月 生活保護に関する実態調査/厚生労働省」によると、

35,568件です。

被保護世帯数はおよそ160万世帯ですので、

35,568件÷160万世帯=2.2%なります。

つまり、金額ベースでは0,5%と少なく思えますが、

実際に不正受給に関わっている世帯の数はその4倍の2.2%と言えるわけですね。

 

不正受給件数は年々増加しまくってます。

それでは、不正受給の件数はここ10年で一体何倍になったのでしょうか。

「平成26年8月 生活保護に関する実態調査/厚生労働省」によるデータをもう少しわかりやすく表にしてみました。

H14 H16 H18 H20 H23
不正受給件数 8204件 10911件 14669件 18623件 35568件
不正受給金額 53億円 62億円 90億円 106億円 170億円

 

はい、一目見てわかるとおりの伸び具合です。

ここ10年間で、不正受給件数は

4.3倍となりました。

また不正受給金額についても

3.2倍と、なかなかの伸び具合です。

特に平成20年から平成23年の間にかけて伸び率が大きくなっていることが見てとれます。

その理由は、

あくまで筆者の予想ですが、

ちょうどこの年はリーマンショック後で社会が不況に嘆いていました。

多くの派遣労働者が首を切られ、その日の生活費にも困る状況にある方が急増しました。

そのような状況から誕生したのが、いわゆる「年越し派遣村」です。

その際に、NPO団体がこぞって貧困者達に生活保護申請を手助けし、多くの方が生活保護を受けることとなりました。

この時増加したのが、「その他世帯」といわれる、病気や傷病が無い世帯です。

その他世帯」の特徴は、仕事ができる能力があるが、仕事先が無いというような理由で困窮に陥っている方が多いことです。

その他世帯が増えたことで、隠れて働く世帯が増え、不正受給が増えたのであろうと筆者は予想しています。

現に、「平成26年8月 生活保護に関する実態調査/厚生労働省」

にて、不正受給世帯が2.2%に対して、

その他世帯に占める不正受給世帯の割合は4.4%と発表しています。

その他世帯は、一般世帯の2倍も不正受給をする可能性があるということです。

昨今はこの、その他世帯の割合が増えていることが問題視されています。

不正受給件数は氷山の一角であることを忘れるな

不正受給件数として厚生労働省が発表している数字は、役所が不正受給であると認めた件数です。

その中には、

1 不正受給が発覚していない人

2 不正受給であることを、役所が立証することができず不正受給とみなされていない人

については含みません。

あの手この手で、不正受給がばれないように工夫をし、税金を詐取している人がどれだけいるかは見当もつきません。

また、役所が不正受給を認知しても、証拠が不十分で不正受給扱いされていない世帯も相当数いるでしょう。

日本の警察の犯罪検挙率は30%に届きません。

検挙率とは、犯罪が起きていることが分かりながら、犯人を捕まえられていない数です。

日本の警察ですら7割の犯罪者を取り逃がしているのです。

捜査能力の無い役所なら、もっと摘発率が低い事は当然考えられることでしょう。

このように、厚生労働省のデータにあがっている件数は、

役所がしっかりと不正受給の証拠を掴んで、不正受給であると認定した数にすぎません。

氷山の一角の数字だけを捕まえて、

不正受給率がたった0.5%だというのは詭弁です。

筆者の予想では、不正受給世帯は10%前後いるのではないかと考えています。

しかし、これはあくまで個人的な予想なので信じないように

いかがでしたでしょうか。

不正受給は10年前と比べて4倍以上に増えています。

私は、多くの困窮に苦しむ方が生活保護制度をもっとよく知り、適切に制度の申請に結びつけばと考え、このサイトを作成しています。

しかし、不正受給をする人は絶対に許しません。

個人の権利を害さない程度の、捜査権はケースワーカーにも必要です。

その捜査権を発動できるのは、不正受給が疑わしい世帯にのみという条件付きで、捜査権を付与するべきだと筆者は考えます。

あくまで筆者の考えですのであしからず。

それでは本日は以上となります。

筆者:ねこ忍者
東京在住
生活保護法の研究をしています。
昨年に社会保障関係のNPOを設立し、日々奮闘しております。
生活保護制度について考え、皆さんの役に立てる記事の更新に努めます。

 

 

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