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「生活保護を受けているから進学は諦めている。だって高校を出たら働かなきゃならないんでしょ?大学への進学はダメなんでしょ?」

こう答えたのは、都内で生活保護を受ける母子家庭で育ったA君でした。

貧困家庭が集う、ある会に参加させていただいた際、私はA君に出会いました。

私は彼に対してこう答えました

「生活保護を受けている事を悲観せず、学びたいことがあるのなら進学しなさい。生活保護でも大学へ進学できるよ。」

その時の彼の驚いた姿と、その後見せた安堵の顔を、私は今も忘れられません。

翌年の4月、A君から一通の手紙が届きました。

そこにはこう書かれていました。

「あの時あなたに出会っていなければ、今日という晴れ晴れしい日を最高の笑顔で迎えられる日は無かっただろうと思います。本当にありがとうございました。」

 

生活保護でも大学や専門学校へ入学は可能です

生活保護を受けていて大学や専門学校へ行けないなんて全くのデマです

生活保護でも大学や専門学校への進学は可能です。

多くの世帯が、進学できることを知らない、または、進学できないと勘違いして、子供の未来をつぶしているようです。

親世代の無知は、「貧困の連鎖」を生みます。

ある大学の発表によると、生活保護を現在受けている人の出身世帯が生活保護である確率は25%であるそうです。実に4世帯に1世帯が「貧困の連鎖」を生み出している状態です。

貧困の連鎖が生まれる一つの要因として、

貧困家庭では、十分な教育がなされていない事があげられます。

東京都は、平成25年度の高校卒業者数のうち、生活保護を受けていて、大学や専門学校に入学した人の割合が22.8%であると発表しました。

その年の都内全体の大学、専門学校進学率は63%ですので、生活保護受給世帯の進学率がいかに低いものかが伺いしれます。

生活保護を受けていて大学に進学をしたければ

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以下の2つの手順を行いましょう。

1、世帯分離を役所から適用してもらう

2、奨学金を借入し、大学の入学金や授業料を支払う

これで、あなたの世帯も金銭的に苦慮することなく進学が可能です。

では以下に詳しく説明をしていきます。

進学すると生活保護はどうなるの?

子供が大学に進学すると、進学をした子供に「世帯分離」という制度が適用されます。

世帯分離とは、同じ世帯に共に暮らしながら、一人だけ生活保護を適用しないという制度です。

本来生活保護は世帯の原則があり、世帯のうちのだれか一人だけ保護の適用をしない事はできません。

ただし、例外的に、いくつかの条件を満たせば、そのような取り扱いができるとされています。

大学進学による世帯分離もその例外の一つなのです。

世帯分離が適用されると、大学へ進学した人の分の生活保護費は減らされることとなります。

ただし、大学進学者の収入については収入認定がされなくなります。

つまり、大学進学者のお小遣いや食費は、その人が稼いだアルバイト代から賄わなければならなくなります。

大学へ進学する子供がいなくなることで減らされる保護費がおよそ4~5万円程度ですから、それ以上の額をアルバイトで稼ぐ事を目標としましょう。

もちろん世帯分離が適用されると、健康保険に入り、医療は3割負担となります。

生活費の足りない分については奨学金を多く借りる等して調整を行いましょう。

ただし、奨学金は後に返済することも考えて、計画的に行いましょう。

生活保護で大学や専門学校へ入学するための条件は?

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もちろん大学や専門学校に行きたいからといって、必ずその要望が通るわけではありません。大学へ進学するための条件はたった一つです。

大学や専門学校への進学が、その世帯の自立助長につながると認められる場合

です。

つまり、その世帯が自立につながる理由が経てば大学の進学は可能です。

例えば、「経営について勉強して、将来は起業をしたい」や、

「料理の専門学校にいって料理人になりたい」

という理由だけで進学が認められます。

認められないのは、

「なんとなくみんなが入っているから」とか

「もう少し遊んでいたいから」

といった理由だと確実に認められません。

また、進学に際しては前もってケースワーカーと十分な相談を行い許可を得ましょう。

生活保護制度は進学に対してオープンになりつつある

昨今の大学進学率の高水準にあわせて、生活保護の制度自体も変化してきています。

最近認められるようになったのが、

高校生のアルバイト代から塾代を控除できるようになった事

でしょう。平成27年10月より、全国で控除が始まります。

また、昨年には、

①大学への入学資金

②自動車免許の取得費

③進学時の転居費用

を貯めるためにアルバイトをした場合、役所との協議により、決められた額を貯金することで、収入からその金額を控除することが可能となりました。

高校生のアルバイトについては以下の記事で詳しく記述しました。

>>生活保護の高校生がアルバイトをした方が絶対お得な5つの理由

子を持つ親ごさんには内職もおススメです。大学進学のための特別な控除はありませんが、基礎控除の分だけ生活費は多くなります。子どもの入学金のために貯めましょう。

・生活保護で楽して稼ぐなら内職がおススメ!新型在宅ワーク求人サイトまとめ

>>生活保護でも貯金はできる?その条件と基準

 

このように生活保護制度は時代に合わせて変化しているのです。

これらの制度を有効に活用し、皆さんが進学の夢をつかみとることを心からお祈りします。

それでは本日は以上となります。

筆者:ねこ忍者
東京在住
生活保護法の研究をしています。
昨年に社会保障関係のNPOを設立し、日々奮闘しております。
生活保護制度について考え、皆さんの役に立てる記事の更新に努めます。

 

 

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