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少子高齢化の一途をたどる日本、今後の社会保障制度の在り方が問われ続ける昨今ですが、年金制度は今後ますます受給額が引き下げられ、年金受給開始年齢は引き上げられる可能性が高いと言われています。

生活保護制度においても受給額の引き下げが相次いで行われており、今後はますます厳しい状況となるでしょう。

そこで年金制度と生活保護制度、どちらも厳しい状況だと言われていますが、一体どちらの方が金額的に多くもらえるのでしょうか。今回は国民年金、厚生年金、生活保護の3つを比較してみましょう。

国民年金のみの場合(自営業者など)

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国民年金は、20歳~60歳までの間に年金保険料を支払い、65歳から年金の支給が始まります。国民年金をもらおうと思うと、最低でも300カ月=25年の間年金を納めている必要があります。ちなみに平成29年度よりこの最低加入月数が300カ月から120カ月に引き下げられ、10年間保険料を納めると年金が受給できるようになるようです。平成27年度の年金保険料は15,590円となっています。さて国民年金を40年間満額で納めると、

15,590円×12カ月×40年=7,483,200円の保険料を納めることとなります。

それによりもらえる年金月額は

772,800円/年(平成27年度)=月額64,400円となります。

満額支払ってこの金額です。とても生活はできませんね。ちなみに納めた保険料以上に年金をもらおうと思うと、116カ月=9年8カ月の間年金を受け続けると損益分岐点に達します。現行制度のままですとおよそ74歳到達でプラスになる計算です。しかし、今後年金額が引き下げられたり、年金受給年齢が上がる可能性があるので一概にはいえないところであります。64,400円は国民年金を満額納めた場合の最高額です。とてもじゃないですが年金だけをあてにして生活はできないので、安心して老後を送るには多くの貯蓄を用意するか、年金基金に加入し2階建部分を作っておく必要があります。

厚生年金の場合(サラリーマン等)

厚生年金は主に会社勤めの方が、保険料を会社と折半して支払う保険です。厚生年金保険料は平成27年度現在、給与の標準報酬月額の17.474%ですが、このうちの半分である8.737%が自身の給与から控除されます。つまり保険料は各人の給与により全く異なります。さて、平成27年度の厚生年金受給平均額は

一人当たり平均145,496円/月となります。ちなみに男性平均166,418円、女性平均102,086円となります。

男性平均の金額ではなんとか年金だけで生活はできるレベルですが、女性平均金額では生活は難しいでしょう。

生活保護の場合

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生活保護の場合ですが、住んでいる地域や年齢にもよりますが、東京23区(1級地1)の場合で、家賃が53,700円(家賃上限額)65歳単身、障害のない方の場合ですと、

生活保護受給額 131,240円/月が満額支給となります。

この額は最も基準の高い都市部のものですが、最も低い農村部の基準で行くと

生活保護受給額 83,960円/月が満額支給となります。

これは最も家賃基準の低い富山県の農村部基準で、家賃が21,700円(上限額)の場合の計算です

さらに生活保護の場合、医療費が全額支給されますし、健康保険料も無料です。介護サービスを受ける場合、サービス料金も全額無料となります。生活保護の場合、現金でもらえる金額以上の恩恵を受けることができると言えます。

3つの制度を比較

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3つの制度を比較してみましょう。

1位 厚生年金(男性)166,418円

2位 生活保護(都市部)131,240円

3位 厚生年金(女性)102,086円

4位 生活保護(農村部)83,960円

5位 国民年金満額64,400円

となりました。つまり、厚生年金を払っている男性以外の方ですと、都市部では生活保護を受けた方が得だということになります。また、女性の厚生年金の場合、都市部での生活は苦しいが、農村部の方で生活をすれば年金のみで最低限の生活+αくらいの生活はできそうに見えます。注目すべきは国民年金です。農村部の生活保護基準に19,560円もの差をつけられてしまいました。この差分については貯蓄で補てんするか、年金基金に加入し受給額を増やす計画を建てておくことが重要です。

いかがだったでしょうか。生活保護と年金制度を並べて金額を比べてみると、新たな発見があったのではないでしょうか。皆さんの今後の将来設計にぜひお役立てください。

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筆者:ねこ忍者
東京在住
生活保護法の研究をしています。
昨年に社会保障関係のNPOを設立し、日々奮闘しております。
生活保護制度について考え、皆さんの役に立てる記事の更新に努めます。

 

 

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